【中古住宅購入の注意点】「両手仲介」は避けた方がよい

中古住宅購入シリーズを始めます。

 

わが家の物件購入経験から「やった方がいいこと」「やらない方がいいこと」を紹介したいと思います。

 

第1回目のテーマは「両手仲介」です。

 

買い主も売り主も個人である場合、素人である双方が直接やり取りするわけではありません。

 

不動産取引会社が買い主と売り主の仲介に入り、買い主や売り主は仲介手数料を支払います。

 

この「仲介」は2種類あります。

 

買い主と売り主がそれぞれ別の不動産会社に仲介してもらう「片手仲介」と、買い主も売り主も同じ不動産取引会社が仲介する「両手仲介」です。

 

 

「両手仲介」では、不動産取引会社にとっては買い主と売り主の両方から仲介手数料を受け取るメリットがあります。

 

一方で、買い主(と売り主)は、不動産取引会社が買い主と売り主の両方に不都合のないよう、中立的な振る舞いをしている業者かどうかを注意する必要があります。

 

わが家は現在住んでいる中古住宅を、「SUUMO(スーモ)」「LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)」「at home(アットホーム)」などの不動産ポータルサイトで見つけました。

 

ポータルサイトでは、一般的に同じ物件を複数の不動産取引会社が紹介していますが、わが家は写真の枚数など最も掲載情報が詳しい不動産取引会社を選び、内見のアポを取りました。

 

この物件(つまり現在住んでいる家)は、「両手仲介」でした。

 

結論を言いますと、不動産取引会社は中立の立場には立ってくれませんでした。

 

非中立的な振る舞いとして、

 

  1. 「中古物件は内見から1週間程度で契約するのが一般的」と売り主の側に立った説明をする。
  2. インスペクション(建物状況調査)の相談をすると、「引き渡しの後になる」と売り主の側に立った説明をする。
  3. これまでどれぐらいの内見があったか質問しても、数をはぐらかす。
  4. 値引きの相談で希望の値引き幅を伝えると、「その値引き幅では難しいと思う。交渉はしてみるが、ダメだったら、50万円上乗せた額で折り合うのでどうか」と明らかに中立的でない動きをする(わが家は最終的に希望額で契約できたので、法外な要求をしていないことは明らか)。

 

などがありましたが、挙げるとキリがありません(今回触れていない部分は次回以降に書きたいと思います)。

 

「どうしてその業者の仲介を続けたのか?」と疑問に思われる方もいるかもしれませんが、家は一生に一度の買い物です。わが家もからはじめから十分な知識があるわけではありませんでした。

 

その物件は場所、築年数、間取り、価格、入居時期などが総合的にわが家の希望に合致するところが多く、仲介業者がはぐらかした内見件数の概数についても当初は鵜呑みにしていました(現実的にあり得ないことを後日確信しました。それは別の機会に)。

 

「他の人に先を越されてしまう」という焦りもあり、買い付け申し込み後でも別の不動産取引会社に仲介をお願いできるか検討する余裕がありませんでした。

 

反対に、問題の仲介業者が繰り出す説明が虚偽かどうか確かめるため、疑問があるたびに宅建協会や建築士会、弁護士会などに問い合わせをする手間を強いられました。

 

もちろん「両手仲介」でも売り主、買い主の両方に不利にならないよう誠実に振る舞う取引会社はあると思います。

 

ただ、「両手仲介」に伴う苦しみを経験したわが家としては、「両手仲介」は避けた方がベターだと結論づけております。