中古住宅に住むにあたってネックになるのは、実は「窓」です。
板硝子協会のホームページなどを見ますと、一説には、複層ガラスの窓が浸透し始めたのは2000年ごろからなんですかね。それ以前の物件は1枚ガラスが一般的だったと思われます(寒冷地は事情が違うらしいです)。
わが中古住宅も1枚ガラスです。そのため、冬は寒く、夏は暑い。エアコンの効きは悪く、防音性にも乏しい。結露も悩みです。
リフォームや修繕の相談に乗ってもらっている業者さんに国の「先進的窓リノベ事業」を紹介してもらい、内窓を取り付けました。
この「先進的窓リノベ事業」は凄まじい額の補助金を受けられるのですが、お金の話はちょっと置いといて、先に内窓の効果を紹介します。
まず、防音性に驚きました。
以前は窓を閉めて庭作業をしていても、子どもが大騒ぎをし、親が叱りつける様子が筒抜けでした。「ご時世がご時世だから、近所に児童福祉に明るい方が住んでいたら、児相に通報されてしまう…」とびくびくしていましたが、窓リノベ後は、音漏れがあまり気にならなくなりました。
次に断熱性。
象徴的な出来事があります。今年、2023年は史上「最も暑い夏」であると気象庁が発表しておりましたが、わが家では、エアコンを効かせたリビングで、設置したばかりの内窓を開けると、「もわっ」とする熱気が侵入してきました。
外窓はまだ閉まっているにもかかわらず、です。
この「もわっと熱気」は灼熱のオレンジ色を帯びて見えるほどの勢いがあり、室温との温度差の凄まじさをうかがわせました。
続いて省エネ効果。
窓リノベをしていなかったら、内窓を設置していなかったら、わが家は、このオレンジ色の「もやっと熱気」の侵入を許し、エアコンとの直接対決を強いられていたことでしょう。今年は電気料金の値上げに苦しんでおりますので、昨夏との単純な料金比較は難しいですが、設定温度以上の冷房効果を肌身に感じられる夏を過ごしました。
近ごろ、ようやく冬らしくなってきましたが、暖房効果にも十分に期待が持てます。
最後に、結露の悩みもなくなりました。
そして、お金の話です。
「先進的窓リノベ事業」では2023年度、一戸あたり最大200万円もの補助金を受けることができます。
わが家の場合は十数カ所で内窓を取り付け、50数万円を受けることができました。
世話していただいた業者さんは「窓のリノベでこれほど補助率の高い事業はかつてない。内窓付けるなら今がチャンス」と背中を押してくれましたが、その言葉通り、全国的に大人気だったそうです。
関係業界では、補助金の継続を求める声が上がっていたと聞きますが、2024年度も継続される見込みだそうです。
どうして、それほどお得な補助制度を用意しているかと不思議になりますが、背景には各国で約束している二酸化炭素排出量の削減目標と関係があるそうです。
高性能な複層ガラス窓を取り付けたり、内窓を設置することで、断熱性が上がり、冷暖房負担が軽減し、二酸化炭素削減につながる、という話のようです。